そごう八王子店 閉店
1983年に開店し、八王子の駅前の中心店舗として活躍していたそごう八王子店が1月31日に28年間の幕を閉じることとなりました。
今年の1月に入ってから何度か駅前を通ることがありましたが、ここ最近は多くの方が訪れており、賑わいが生まれていたのではないかと感じる時がありました。
そごう八王子店の撤退については、平成23年第3回市議会定例会議の一般質問で取り上げ、出店時の過去の経緯なども含めての質疑を行いました。
そごう八王子店は、出店する際に地元から出店反対の運動がなされ、議会においても出店反対の請願が受理されるなどといったことがありました。
結果として、当初予定した売り場面積を半分近くまで狭めることとなって開店を迎えました。
この時の売り場面積の減少と言うのは、百貨店の強みである品ぞろえを抑制する結果になったと思います。
さらに、インターネットの通販などが発達し、買い物に行かなくても自宅で何万種類もの商品から手軽に買い物が出来るようになったことにより、ただでさえ売り場面積で品物が制限されていたそごうにおいては厳しい販売を強いられることになっていたのではないかと思います。
以前にある講演会で、町を停滞させる3つの要因があるとの話を聞きました。
それが、以下の3つになります。
・大型店の出店により、既存の商店街が疲弊する
・車社会への対応が遅れ、駐車場などが整備されていない。
・人口減少により、購買人口が少なくなっている。
これらの3つを考えた時、八王子では、大型店が近年撤退しており、駐車場は駅前に地下駐車場を始めコインパークなどがあり、人口はわずかながらではありますが増加傾向であるということからこの3つに当てはまっていないとのことでした。
その講演会で示された3つに当てはまっていないのに町が衰退した理由としては、地権者により反対運動が起こり、新しい物を常に拒み続けたことにより衰退したとのお話がされておりました。
そごうを始めとした八王子の百貨店の歴史を調べた所、全てにおいて出店時に反対され、撤退時に反対され、常に反対運動との歴史であったように感じます。
そして、今回の市長選挙においても見られましたが、経営者や株主の判断で撤退が決まったにも関わらず、責任の全てを町づくりや政治に責任転嫁させる動きもあります。
私は、今回のそごう八王子店の撤退は、インターネット通販などにより販売業態が様変わりし、百貨店と言う業態が時代に合わなくなったということを示したものだと感じています。
むしろ、撤退により八王子では百貨店に頼らない新しい時代に合った町づくりを進められるチャンスを得たと考えています。
そごう八王子店の撤退により得られたこのチャンスを生かせるように、これからの八王子駅周辺の町づくりに取り組んで行きます。
28年間、ありがとうございました。
【参考】
平成23年第3回市議会定例会議 一般質問
⇒ 佐野雅巳 (04/27)
⇒ .motchiy (01/03)
⇒ 崇 (08/25)
⇒ マザー (04/27)
⇒ レオ (01/23)
⇒ 松葉浩充 (01/21)
⇒ マザー (10/27)
⇒ マザー (10/10)
⇒ 崇 (08/15)
⇒ 通りすがり (02/03)